COURSE OVERVIEW
講座の目的と修了基準
同じ架空の質問を条件を変えて3回実行し、差分を確認する
対象と前提全社員・新入社員
PCの文字入力とブラウザ操作
成果物と到達基準出力比較表
回答の一貫性と正しさを区別して説明できる
SECTION 01
1. 解説本文
文章生成AIは、入力された文脈を踏まえて続きを生成します。流暢さは、内容が資料や現実に合っていることの証明にはなりません。問い方や与えた材料によって出力が変わるため、回答を照合する基準を用意します。
同じ質問に同じ答えが出ても、共通の誤りを繰り返している場合があります。逆に、表現が変わっても日時や条件が正しければ実務上は問題ないことがあります。一貫性と正確性は別々に記録します。
失敗しやすい点
回答の長さ、自信のある口調、多数決を正確性の代わりにしないこと。
SECTION 02
2. 配布資料
以下は研修用の架空ケースです。この内容だけで演習を始められます。
架空製品Pの確定仕様は「重さ800g、連続稼働4時間、防水性能は資料なし」。質問は「屋外で一日使えますか」。出力Aは「軽量で終日使用できます」、Bは「連続4時間。雨天使用可否は確認が必要」です。
SECTION 03
3. 実践演習
材料なし・材料あり・不明は不明と指示、の3条件で同じ質問を試し、AとBも採点してください。
- 最初は模範解答を閉じ、配布資料だけを読んで「確定していること」「分からないこと」を書き分けます。
- 演習課題に対する自分の案を作ります。計算課題は小さな値を手計算し、設計課題は正常時と例外時の流れを描きます。
- 承認されたAI環境がある場合は、下の入力例をそのまま使い、結果を保存します。ない場合も配布資料と例題で判断を練習できます。
- 次の点を重点確認します。「回答の長さ、自信のある口調、多数決を正確性の代わりにしないこと。」元資料と照合し、誤り・未確認・改善点を区別します。
- 相互レビュー後に修正し、模範解答と比較します。模範解答と表現が違っても、根拠と条件が一致していれば採用できます。
- 発展演習では、資料の数値・期限・権限・例外のうち一つを意図的に変更し、どの部分の答えが変わるかを予測して再実行します。変更条件は元資料とは別に記録します。
そのまま使える入力例
目的:生成AIの仕組みと限界の演習を行います。
使用資料:
架空製品Pの確定仕様は「重さ800g、連続稼働4時間、防水性能は資料なし」。質問は「屋外で一日使えますか」。出力Aは「軽量で終日使用できます」、Bは「連続4時間。雨天使用可否は確認が必要」です。
依頼:材料なし・材料あり・不明は不明と指示、の3条件で同じ質問を試し、AとBも採点してください。
条件:資料の事実と仮説を区別してください。資料にない数値・規則・実績を事実として追加しないでください。不明な点は未確認とし、確認先または確認方法を示してください。
出力:成果物案、その根拠、未確認事項、採用前の点検項目に分けてください。
評価の重点:回答の一貫性と正しさを区別して説明できる。
記入用ワークシート
講座ID:01-02 受講者: 実施日:
1. 今回の目的を一文で:
2. 資料で確定している事実(3点以上):
3. 資料では分からないこと:
4. 自分が最初に考えた回答・設計:
5. 入力した指示と出力、または机上検討の結果:
6. 点検した結果・計算式・根拠箇所:
7. 修正した内容とその理由:
8. 最終成果物:出力比較表
9. 残った疑問と確認担当:
10. 作業 分/確認 分/修正 分:
11. 自分の業務で試す範囲と確認日:
到達基準:回答の一貫性と正しさを区別して説明できる
SECTION 04
4. 模範解答と理解確認
演習の模範解答・考え方を開く
Aは「終日」を裏付けられず不採用。Bは4時間という根拠と防水の未確認を分けています。実行結果が毎回改善する保証はありません。3条件の記録には、稼働時間の一致、防水の断定有無、追加確認の有無を残します。
回答の長さ、自信のある口調、多数決を正確性の代わりにしないこと。
表現の一致ではなく、根拠・条件・判断の一致を確認してください。
問1
3回とも同じ誤った稼働時間が出た場合、何が高く何が低いですか。
問1の解答
回答の一貫性は高い一方、原資料への正確性は低い状態です。
問2
この演習の回答を採用する前に、一番注意して確認する点は何ですか。
問2の解答
回答の長さ、自信のある口調、多数決を正確性の代わりにしないこと。
問3
本講座の成果物で満たすべき条件を自分の言葉で説明してください。
問3の判定基準
回答の一貫性と正しさを区別して説明できる。自分の成果物の該当箇所を示して説明します。
SECTION 05
5. 講師用メモ
時間配分・指導の重点・採点を開く
目的と業務の接点:10分
解説本文と例題:25分
講師実演:15分
演習と修正:45分
相互レビュー:15分
確認問題と振り返り:10分
指導の重点:実行結果の差が小さくても失敗とせず、評価軸を分けられたかを見る。
開始時の問い:「3回とも同じ誤った稼働時間が出た場合、何が高く何が低いですか。」への仮回答を先に書かせ、最後に理由が変わったか確認します。
実演:配布資料を示す→初稿を作る→「回答の長さ、自信のある口調、多数決を正確性の代わりにしないこと。」を点検する→修正する、の順で見せます。
相互レビュー:原資料に戻って説明できるか、未確認を埋めていないか、合格条件を満たすかを確かめます。
固有の到達基準:回答の一貫性と正しさを区別して説明できる。
採点:目的適合・根拠確認・安全性・再現性・業務への適用を各0〜4点。合計14点以上、根拠確認と安全性は各3点以上を修了の目安とします。
0=欠落または重大な誤り、1=大幅な支援が必要、2=一部修正が必要、3=自立して満たす、4=例外も検証し説明できる。
未達時:誤った箇所を本人に特定してもらい、資料の一条件を変更した別例で再提出してもらいます。
時間が余る場合:例外条件を追加し、別の受講者が手順を再現する試験を行います。
時間が不足する場合:発展演習を宿題へ回し、原資料との照合と確認問題は省略しません。
操作環境なしで受講した場合:知識・設計の到達と実操作の到達を区別して記録します。
持ち帰り:1週間以内に承認された一業務へ試用。作業・確認・修正時間と誤りを記録し、翌週に振り返ります。