COURSE OVERVIEW
講座の目的と修了基準
送信前に人が確認する返信支援を模擬実行する
対象と前提推進担当・情報システム・開発者
12・13分野相当
成果物と到達基準状態遷移と承認記録
拒否・タイムアウト・上限到達で安全に停止する
SECTION 01
1. 解説本文
承認は具体的な操作内容と結び付けます。誰が、何の文面を、どの宛先へ送ることを認めたかを記録します。承認後に内容が変われば、以前の承認を使い回しません。
状態には下書き、承認待ち、承認済み、実行済み、拒否、期限切れを設けます。再実行は既実行かを確認し、回数上限を持たせます。演習では送信を模擬ログに限定します。
失敗しやすい点
文面だけの変更でも承認者の判断材料が変わる点を見落とさないこと。
SECTION 02
2. 配布資料
以下は研修用の架空ケースです。この内容だけで演習を始められます。
架空下書きD1を承認後、文面だけD2へ変更。別のD3は承認待ちのまま期限切れ。D4は実行済みだが再試行要求があります。
追加の演習素材
Python教材の実行方法は演習素材フォルダの「使い方.txt」を参照してください。
SECTION 03
3. 実践演習
3ケースの処理と状態遷移を書き、模擬コードで確かめてください。
- 最初は模範解答を閉じ、配布資料だけを読んで「確定していること」「分からないこと」を書き分けます。
- 演習課題に対する自分の案を作ります。計算課題は小さな値を手計算し、設計課題は正常時と例外時の流れを描きます。
- 承認されたAI環境がある場合は、下の入力例をそのまま使い、結果を保存します。ない場合も配布資料と例題で判断を練習できます。
- 次の点を重点確認します。「文面だけの変更でも承認者の判断材料が変わる点を見落とさないこと。」元資料と照合し、誤り・未確認・改善点を区別します。
- 相互レビュー後に修正し、模範解答と比較します。模範解答と表現が違っても、根拠と条件が一致していれば採用できます。
- 発展演習では、資料の数値・期限・権限・例外のうち一つを意図的に変更し、どの部分の答えが変わるかを予測して再実行します。変更条件は元資料とは別に記録します。
そのまま使える入力例
目的:承認と停止条件の設計の演習を行います。
使用資料:
架空下書きD1を承認後、文面だけD2へ変更。別のD3は承認待ちのまま期限切れ。D4は実行済みだが再試行要求があります。
依頼:3ケースの処理と状態遷移を書き、模擬コードで確かめてください。
条件:資料の事実と仮説を区別してください。資料にない数値・規則・実績を事実として追加しないでください。不明な点は未確認とし、確認先または確認方法を示してください。
出力:成果物案、その根拠、未確認事項、採用前の点検項目に分けてください。
評価の重点:拒否・タイムアウト・上限到達で安全に停止する。
記入用ワークシート
講座ID:14-03 受講者: 実施日:
1. 今回の目的を一文で:
2. 資料で確定している事実(3点以上):
3. 資料では分からないこと:
4. 自分が最初に考えた回答・設計:
5. 入力した指示と出力、または机上検討の結果:
6. 点検した結果・計算式・根拠箇所:
7. 修正した内容とその理由:
8. 最終成果物:状態遷移と承認記録
9. 残った疑問と確認担当:
10. 作業 分/確認 分/修正 分:
11. 自分の業務で試す範囲と確認日:
到達基準:拒否・タイムアウト・上限到達で安全に停止する
SECTION 04
4. 模範解答と理解確認
演習の模範解答・考え方を開く
D2は承認対象と異なるため再承認待ち。D3は期限切れで停止。D4は二重実行せず実行済みを返す。期限と承認者は信頼できる処理側で検証し、モデルの出力だけで承認済みにしません。
文面だけの変更でも承認者の判断材料が変わる点を見落とさないこと。
表現の一致ではなく、根拠・条件・判断の一致を確認してください。
問1
承認状態がtrueなら無条件に送れますか。
問1の解答
いいえ。対象版、宛先、期限、実行済み状態も一致する必要があります。
問2
この演習の回答を採用する前に、一番注意して確認する点は何ですか。
問2の解答
文面だけの変更でも承認者の判断材料が変わる点を見落とさないこと。
問3
本講座の成果物で満たすべき条件を自分の言葉で説明してください。
問3の判定基準
拒否・タイムアウト・上限到達で安全に停止する。自分の成果物の該当箇所を示して説明します。
SECTION 05
5. 講師用メモ
時間配分・指導の重点・採点を開く
目的・前提を確認:15分
解説本文と例題:35分
講師実演:25分
演習・例外の追加:75分
相互レビュー:20分
確認問題と振り返り:10分
指導の重点:「承認後変更」の失敗ケースを必須確認にする。
開始時の問い:「承認状態がtrueなら無条件に送れますか。」への仮回答を先に書かせ、最後に理由が変わったか確認します。
実演:配布資料を示す→初稿を作る→「文面だけの変更でも承認者の判断材料が変わる点を見落とさないこと。」を点検する→修正する、の順で見せます。
相互レビュー:原資料に戻って説明できるか、未確認を埋めていないか、合格条件を満たすかを確かめます。
固有の到達基準:拒否・タイムアウト・上限到達で安全に停止する。
採点:目的適合・根拠確認・安全性・再現性・業務への適用を各0〜4点。合計14点以上、根拠確認と安全性は各3点以上を修了の目安とします。
0=欠落または重大な誤り、1=大幅な支援が必要、2=一部修正が必要、3=自立して満たす、4=例外も検証し説明できる。
未達時:誤った箇所を本人に特定してもらい、資料の一条件を変更した別例で再提出してもらいます。
時間が余る場合:例外条件を追加し、別の受講者が手順を再現する試験を行います。
時間が不足する場合:発展演習を宿題へ回し、原資料との照合と確認問題は省略しません。
操作環境なしで受講した場合:知識・設計の到達と実操作の到達を区別して記録します。
持ち帰り:1週間以内に承認された一業務へ試用。作業・確認・修正時間と誤りを記録し、翌週に振り返ります。
SECTION 06
6. 参考・出典
過大な権限・自律操作を避ける設計の参考:OWASP LLM06 Excessive Agency
参考確認日:2026年10月6日。演習例は実在企業の実績や実際の制度を示すものではありません。サービスの画面・機能・利用条件は開催時に確認してください。