us2025年10月9日

OpenAI、インフラ投資で攻勢:NvidiaやAMDに続き大型提携を予告

出典: TechCrunch AI元記事を見る

OpenAIのサム・アルトマンCEOが、NvidiaやAMDとの数十億ドル規模の戦略的提携に続き、今後も大型契約が続くことを示唆。自社データセンター構築に向けた巨額のインフラ投資戦略が注目され、AI産業の未来を形作る動きとして重要性が増しています。

OpenAIのサム・アルトマンCEOが、米メディアのインタビューで、NvidiaやAMDとの大規模な戦略的提携に加え、今後もさらなる大型契約が進行中であることを明らかにしました。これは、OpenAIが自前のAIインフラを構築し、「自己ホスト型ハイパースケーラー」となるという野心的な目標に向けた動きの一環であり、AI産業全体に大きな影響を与えるものとして注目されています。

### 巨大なインフラ投資と多様な提携戦略

OpenAIのインフラ投資は多岐にわたり、複数の大手テック企業との提携を通じて進められています。Nvidiaとは、NvidiaがOpenAIに投資する形でOpenAIの株主となり、OpenAIにAIチップ、システム、ネットワーク機器を直接供給する契約を結びました。Nvidiaのジェンセン・フアンCEOは、この提携がOpenAIが将来的に自社データセンターを運営する「自己ホスト型ハイパースケーラー」となる準備を支援するものだと説明しています。

一方、AMDとの提携は逆の構造を持ちます。AMDがOpenAIに自社株式を付与し、OpenAIはAMDの次世代AI GPUチップの使用と開発に協力します。これによりOpenAIはAMDの株主となる形です。フアン氏は、AMDとの提携については発表前は知らなかったと述べています。これらの提携は、既存のクラウドプロバイダーを介した調達に加え、ハードウェアサプライヤーとの直接的かつ相互投資を含む関係構築へとシフトしていることを示しています。

OpenAIは既に、OracleやSoftBankとの「Stargate」プロジェクトで米国に10ギガワット相当の施設を計画しているほか、Nvidiaとは少なくとも10ギガワット、AMDとは6ギガワット分のAIデータセンターに関する提携を進めています。フアン氏の試算によると、1ギガワットのAIデータセンターには500億〜600億ドルが必要とされ、2025年だけでOpenAIが1兆ドル規模のインフラ関連契約を結んでいるとの見積もりもあります。

### 産業への影響と今後の展望

OpenAIのこのような動きは、AIモデル開発だけでなく、それを支えるインフラ層における競争を激化させます。チップメーカーとAI開発企業の関係性はさらに多様化し、相互投資や共同開発といった密接な協業が進むでしょう。これにより、AIサプライチェーンはより複雑かつ戦略的なものへと進化し、特定の企業への依存度を下げつつ、技術選択肢の確保を目指す動きが加速すると考えられます。

大規模なAI企業が自社データセンターを構築する動きは、既存のクラウドプロバイダーへの依存度を軽減し、データセンター市場の力学を変える可能性を秘めています。OpenAIのサム・アルトマンCEOによる「さらなる大型提携」の予告は、AI産業が新たな段階に突入したことを明確に示しており、今後数年間でAI技術の進化と普及を加速させ、産業構造に根本的な変化をもたらすことが期待されます。

#OpenAI#AIインフラ#サム・アルトマン#Nvidia#AMD